【バーミキュライト】使い方とpH|迷ったら中粒×20%から

バーミキュライトの水分保有

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「バーミキュライトって、そもそも何なんだ??」

ネットで用土を調べると必ず出てくるし、配合にも入れると良いと書いてある。

そうなんだ、じゃあとりあえず買って入れてみるか!

でも何がどう良いのか、よくわからない。パーライトも似たような効果があるみたいだけど、違いがよくわからない。とりあえず両方買って、「なんとなく」混ぜて使っていた。

しかし実際には、その「なんとなく」が損をしています。
効果がわからないまま使っていると、良い変化、悪い変化が起きても気づけないからです。

・土の状態が悪くなっても、知識がないとバーミキュライトが原因だと気づけない
・配合を変えても、何が改善されたのかわからない

せっかく使うなら、効果を実感できた方がいい。「どのような効果があるのか」を理解した上で使ってみて、自分の目で確かめてみたくはないですか?自分の考えた配合で、植物がよく育ってくれたら嬉しくなるものです。

「とりあえず混ぜる資材」ではなく、構造を理解して目的から逆算して使う資材です。この記事では、その仕組みを理解して、環境に合った配合を考えられようにすることをゴールとしています。



目次

バーミキュライトの構造

天然の土は重く、品質がばらつき、病原菌のリスクもある。 それを解決するために、人工的に性質をコントロールできる資材として作られたのがバーミキュライトです。

蛭石(ひるいし)という鉱物を高温で加熱すると内部の水分が一気に蒸発し、層が押し広げられて膨らみます。 この膨らんだ構造が、無数の小さな穴を生み出します。
重要なのは「軽い土」ではなく、構造が変化した結果として軽くなった資材である点です。
保水性・通気性・保肥性はすべてこの構造に由来します。

これだからこうなる
高温で加熱する

内部の水分が一気に気化する

これだからこうなる
内部の水分が蒸発して層が広がる

層が押し広げられて膨らむ

これだからこうなる
無数の穴ができる

無数の小さな穴ができる

これだからこうなる
軽くて空気をたくさん含んだ構造になる

全体の約70〜90%が空気や水の通り道になる


穴には2種類あります。

空間の種類主な役割
粒の内側の穴水・養分を保持する
粒と粒のあいだ空気の通り道・余分な水を流す

この2つが同時に機能するから、水を保ちながら空気も確保できる状態が作られます。 保水性と通気性が両立するのは、この構造によるものです。ただし、この割合は一定ではなく、粒径や使用状態によって変化します。
使い続けると空隙は減少し、性能も変わります。

バーミキュライトは、蛭石(ひるいし)という鉱物を人間が高温で加熱して作られた資材です。 もともとは断熱材として工業用途で使われていましたが、その性質が園芸にも有効だとわかり、土壌改良材として広まりました。


粒の大きさで何が変わるか

バーミキュライト比較

バーミキュライトは粒の大きさによって、穴と隙間のサイズが変わります。 それが水と空気のバランスを決めます。

粒径水空気向いている用途
細粒残りやすい少ない種まき・挿し木
中粒バランス適度一般的な鉢植え
粗粒抜けやすい多い多肉・排水重視

細粒
粒が小さいため、粒と粒の隙間も小さくなります。 隙間が小さいと水が残りやすい状態になるため、乾きにくいことが細粒のメリット。 乾燥を嫌う植物や種まき・挿し木に向いていますが、単用すると過湿になりやすいので他の資材と混ぜて使うのが基本です。

中粒
隙間が中程度のため、水と空気のバランスが取れた状態になります。 極端に乾きすぎず、蒸れにくい。迷ったときはここを基準にしてください。細粒、粗粒は目的が明確な場合に使用する感じになると思います。

粗粒
粒が大きいぶん、隙間も大きくなります。 隙間が大きいため水が抜けやすく、空気が多く残ります。 多肉植物など排水を重視したい植物に向いていますが、乾燥しやすいので保水性のある資材との併用が必要です。

目的に応じて使い分けることになると思いますが、基本的には中粒があれば色々な場面で使えます。最初の一袋として業務用サイズのバーミキュライトを持っておくと、配合を試すときの基準になります。


配合率で何が変わるか

バーミキュライトは混ぜる量によって、土の中の水と空気のバランスが変わります。 多く入れるほど保水性・保肥性が上がり、少ないほど通気性寄りになります。

配合率水空気向いている環境
10%元の土に近い少し増える保水を重視したい場合
20%適度バランス多くの植物で汎用
30%残りやすい少ない乾燥しやすい環境・水切れしやすい植物

あくまでも目安の数値です。植物・環境・粒径によって最適値は変わるため、出発点として使ってみてください。そして、観察しながら微調整を加えてください。料理の塩コショウと一緒で、入れすぎるよりも少なめの状態にしておくことで、あとから加えるだけで調整可能になるためおすすめです。

この幅は、公的な資料の目安ともおおむね重なります。岡山県の解説にはこうあります。「園芸用としては、植木鉢の培養土や育苗床などに、土壌1に対して0.2〜0.5の割合で混合するとよい」。土に対して2割から5割ということです。畑の話としては「土壌に対して20%以上の混合で効果がみられた例がある」とも書かれています。

10%
通気改善の入り口です。元の土の性質を大きく変えずに、空気をわずかに増やします。 保水性を保ちたい場合や、はじめてバーミキュライトを使う場合の基準になります。

20%
水と空気のバランスが取れた状態です。 多くの植物で扱いやすく、迷ったときはここから始めるのが失敗しにくいです。

30%
保水性・保肥性が上がり、水持ちが良くなります。 ただし入れすぎると過湿になりやすいため、通気性のある資材との併用が必要です。

配合率は「どんな環境で育てるか」で決まります。 乾燥しやすい環境では高め、室内・日陰など乾きにくい環境では低めが基本です。


粒径×配合率の組み合わせ

粒の大きさと配合率を組み合わせることで、土の状態は大きく変わります。

組み合わせ水空気注意点
細粒×高配合残りやすい少ない過湿に注意
中粒×中配合適度適度迷ったらここから
粗粒×低配合抜けやすい多い乾燥しすぎに注意

細粒×高配合
隙間が小さく、水が残りやすい状態になります。 乾燥を嫌う植物や挿し木に向いていますが、過湿になりやすいため通気性のある資材との併用が必要です。

中粒×中配合
水と空気のバランスが最も安定しやすい組み合わせです。 迷ったときはここから始めてください。

粗粒×低配合
隙間が大きく、水が抜けやすい状態になります。 多肉・サボテンに向いていますが、乾燥しすぎるため水やり管理が必要です。

組み合わせを間違えると、バーミキュライトが原因で土の状態が悪くなっても気づけません。粒径と配合率はセットで考えるのが基本です。


バーミキュライトのpHはいくつ?

ここで、袋に書いていないことをひとつ。バーミキュライトのpHは、製品によって違います。

国内メーカーが公開している技術資料を2社ぶん見ると、片方は7.0〜9.5、もう片方は7〜10。中性のものから、かなりのアルカリ性のものまで幅があります。

海外の大学の資料も、同じことを別の言い方で書いています。テネシー大学が出している温室用の土の解説には、こうあります。「pHは産地によって、弱いアルカリ性からかなり強いアルカリ性まで変わる。アメリカで採掘されるバーミキュライトの多くはpH6.3〜7.8」。アーカンソー大学の資料は、アフリカ産についてpH9になることがある、と書いています。

資料示されているpH
国内メーカーA(TDI)7.0〜9.5
国内メーカーB(ベルミテック)7〜10
テネシー大学(米国産)6.3〜7.8
アーカンソー大学(アフリカ産)9に達することがある

同じ「バーミキュライト」という名前でも、掘った場所が違えば中身が違う。だから「バーミキュライトは中性です」とは言い切れません。

ここから実務的な話がひとつ出ます。読んだ資料のどれも、バーミキュライトを酸性の土の中和材として使えるとは書いていません。製品ごとにpHが違うので、狙った方向に土が動くかどうかも読めません。中和が目的なら、あてにしないほうが無難です。土のpHを動かしたいなら、そのための資材を使うほうが確実です(→ くん炭の効果と使い方)。

なぜ袋には「透水性の改善」と書いてあるのか

市販のバーミキュライトの袋を裏返すと、用途の欄に「土壌の透水性の改善」と書かれています。保水性ではありません。水を持たせるために買った人ほど、ここで戸惑うはずです。

理由は法律にあります。地力増進法で12種類の土壌改良資材が指定されていて、袋に何を書くかが決められている。その中身を定めているのが、農林水産省告示第2002号「土壌改良資材品質表示基準」です。

しかもこれは「書いてもよい」ではなく、告示が「記載すること」と義務づけている欄です。表を資材ごとに並べると、こうなります。

資材表示が義務づけられている用途(主たる効果)
バーミキュライト土壌の透水性の改善
パーライト土壌の保水性の改善
ゼオライト土壌の保肥力の改善
木炭土壌の透水性の改善
ベントナイト水田の漏水防止

園芸の解説でよく見る「バーミキュライトは保水、パーライトは排水」と、ちょうど入れ替わって見えます。

ただし、これを物性の順位表として読んではいけません。「主たる効果」を、資材ごとに原則ひとつに絞って書かせる制度です。効果がひとつしかない、という意味ではありません。

実際、泥炭だけは表示の区分で用途が分かれます。分け目は腐植酸(植物が分解されてできる、土を黒くする成分)の割合です。70%未満なら「土壌の膨軟化」と「土壌の保水性の改善」、70%以上なら「土壌の保肥力の改善」。必ずひとつ、というわけでもない。

岡山県が出している解説は、また違う書き方をしています。「孔隙率が90%程度と高く、土壌を膨軟にし、通気性、透水性、保水性などの改善に効果がある」。効果を3つ並べています。

もうひとつ、袋に書くことが義務づけられている品質の項目も、資材ごとに違います。

資材表示が義務づけられている品質項目
ゼオライト陽イオン交換容量(肥料を土の中にとどめておく力)
バーミキュライト単位容積質量(同じ体積あたりの重さ)
パーライト単位容積質量
ベントナイト膨潤力(水を吸って膨らむ量)

肥料をとどめる力を数字で名乗るのはゼオライトのほうです。バーミキュライトは、そこでは勝負していません(→ ゼオライトが肥料を放さない理由)。

肥料をとどめる力そのものは、資料によって数字の見え方が変わります。国内メーカーの資料は約150meq/100g、テネシー大学は2〜2.5meq/100cc。片方は重さあたり、片方は体積あたりの数字です。単位が違うので、そのまま比べられません。岡山県の資料は「CECは大きくないが、間隙に水分や養分を吸着保持し、養水分の保持力は大きい」と書いています。

判断の手がかりになるのは、重さです。バーミキュライトの嵩比重は0.1、つまり同じ体積の土のおよそ10分の1の重さしかありません。鉢の中で場所は取りますが、重さとしてはごくわずかしか入っていない。

バーミキュライトを使った配合例

pH図解

バーミキュライトのpHは、上で見たとおり製品によって幅があります。土のpHを大きく変える力も強くありません。配合を決めるときは、pHより先に、水と空気の通り方を見てください。

pH図解を参考に、育てる植物の好むpHに合わせて配合を考えてみてください。

用途配合ポイント
観葉植物赤玉土6:バーミキュライト3:腐葉土1弱酸性〜中性でバランスが取れる
挿し木バーミキュライト5:ピートモス5清潔で、水分を保ちやすい
種まきバーミキュライト単用清潔で水分管理しやすいため適している
多肉・サボテン赤玉土5:バーミキュライト2:軽石3弱酸性〜中性で排水重視

市販資材のpHばらつきは考慮しておりません。配合はあくまでも目安であり、植物・環境によって調整してください。厳密にはpHよりも「通気性・保水性・粒構造」の影響が大きいケースが多く、pHベースで配合を決めるのは簡略化された判断だということも補足しておきます。pHは“方向性”、実際の生育は“水と空気”で決まるという結論です。


各用土について詳しく知りたい方はこちら


似た効果を持つ用土との違い

用土の配合設計は、「水をどれだけ保持し、どれだけ空気を残すか」の調整だと私は考えています。
これらの資材はいずれも、土の状態を改善するという共通の役割を持っています。

ただし、用土ごとにメインとなる働きは異なります。
保水・通気・排水という基本機能ごとに役割が分かれており、バーミキュライトはその中間に位置する資材です。

この4つを並べて比較することで、「何が似ていて、どこが違うのか」を整理できます。

資材保水性通気性主な役割
ピートモス高い低い保水特化
バーミキュライト高い中〜高い保水+通気+保肥
パーライト低〜中高い通気特化
軽石非常に低い非常に高い排水特化

バーミキュライトが他の3つと違うのは、保水・通気・保肥の3つを同時に持っている点です。 ただし「万能」ではなく、極端な排水や保水が必要な場面では他の資材の方が適しています。個人的に目的別に調整したい時は、バーミキュライトよりも個別の用土の方が使いやすいです。

迷ったときの基準はこうです。

  • 乾かしたくない → ピートモスを増やす
  • 蒸れを防ぎたい → パーライトか軽石を増やす
  • バランスを取りたい → バーミキュライトを基準にする

同じ土でも、鉢が浅いと空気がなくなります

ここが、配合の話でいちばん抜け落ちる部分です。

粒径と配合率を決めても、それを何に入れるかで結果が変わります。テネシー大学の資料に、こんな表があります。ピートモスとバーミキュライトを1対1で混ぜた同じ土を、容器だけ変えて空気の割合を測ったものです。

容器土に残る空気の割合
648穴のトレイ0.5%
288穴のセルトレイ2.8%
4インチ鉢(高さ約8cm)13%
6インチ鉢(高さ約11cm)20%

同じ土です。配合は1文字も変えていません。それでも浅い容器では、空気がほとんど残っていない。

濡れたタオルを思い浮かべてください。びしょ濡れのタオルを物干しに垂らすと、水は下へ落ちていき、上のほうから乾いていきます。同じタオルを畳んで平らに置いたら、水はどこへも行かず、全体が濡れたままです。浅い鉢は、この畳んだタオルです。

だから「中粒×20%」という目安も、鉢の深さとセットで考えることになります。浅い鉢ほど、通気の側に振る。深い鉢なら、同じ配合でも空気は残ります。

種まきトレイで細かい粒のまま単用して、思ったより根が回らないことがあるのも、ここが関係します。テネシー大学の資料は、細かい粒についてこう書いています。「土の通気をかえって下げることがある」。「育っていく根にとって十分な空気も水も抱えられないほど粒が小さい」。

鉢の深さが、水と空気の配分を決める。同じ話は鉢底石でも出てきます(→ 鉢底石を入れると水はけが良くなる、は本当か)。

使うときに注意することは?

扱いにクセがあります。知らないと、性能を自分で壊してしまう。

水を吸うまでに時間がかかります。岡山県の資料は「焼成バーミキュライトは、一度吸水すれば保水性は良いが、吸水に長時間を要するので注意する」と書いています。

台所の乾いたスポンジを水に落とすと、しばらく浮いたままになります。中まで水が入るには時間がかかる。バーミキュライトも同じで、混ぜた直後に水をやって「吸わないじゃないか」と判断するのは早すぎます。

濡れているときに押し固めない。アーカンソー大学の資料には「膨らませたバーミキュライトは、特に濡れているときに押したり固めたりしてはいけない。望ましい物理的性質が壊れるからだ」とあります。植え込みのときに上からぎゅっと押さえると、加熱で開いた層がつぶれます。

表面に出したままにしない。これは法律で注意文の書き方まで決まっていて、告示はこう定めています。「この土壌改良資材は、地表面に露出すると風雨などにより流出することがありますので十分覆土して下さい。」軽い資材なので、雨と風で流れていきます。

乾いた状態で扱うと粉が舞います。アーカンソー大学の資料は、乾いたピートモスと同じように、扱う人はマスクをつけるよう勧めています。

アスベスト(石綿)の話も、ここで触れておきます。これはバーミキュライト全体の話ではありません。石綿の鉱脈が近かった鉱山のものに、石綿が混じった。それが主な経路です。典型例が、アメリカ・モンタナ州のリビー鉱山。1920年代に操業を始め、1990年に停止しました。

経路はそれだけでもありません。同じ資料は、1960〜1980年代の吹き付け用バーミキュライトについても触れています。建材会社の工場で石綿を加えた場合と、加えなかった場合の2種類があったと考えられる。鉱山由来だけの話にはできない、ということです。

日本では2006年9月から、石綿を重量の0.1%より多く含む製品が規制の対象になりました。農林水産省は翌年、製造業者等50社に安全性の確認を求めています。全社から確認済みとの回答を得たと公表しました。あわせて、製品の安全性についての情報を利用者へ開示するよう依頼しています。

気になる場合に見るのは、産地の噂ではなく、その製品の安全性情報が出ているかどうかです。

使い続けると性能が落ちる

白い結晶

バーミキュライトも他用土と同様に、使い続けると性能が落ちます。 原因は「年数」ではなく「構造の変化」です。

劣化の主な原因4つと、その対策です。

原因症状対策
細粒化粒が細かく崩れているふるいで細粒を除去する
圧縮土が固く締まっている植え込み時に押し固めない
有機物・微生物の付着水の抜けが遅くなった定期的に状態を確認する
化学環境の偏り表面に白い析出物が見られる極端なpH条件・肥料の蓄積を避ける

※ 表面の白い析出物は、塩類の蓄積によるものです。水質・肥料・排水性が主な原因とされています。

年数ではなく「構造の状態」で判断するのが基本です。4つの症状が出たら用土交換の目安です。また、性能を保つためには4つの対策に加え、用途ごとに配合を変えることも大切です。配合によって使い分けましょう。

【注意】水やりの判断
バーミキュライトは保水性が高いため、表面が乾いていても内部には水分が残っていることがあります。

・指で内部の湿り気を確認する
・鉢の重さで判断する

見た目だけで判断すると過湿になりやすいため注意が必要です。


まとめ

バーミキュライトは「とりあえず混ぜる資材」ではありません。水・空気・養分の動きを同時に調整できる資材です。

高温で加熱して膨らませたときにできた無数の小さな穴が、水をため、空気を通し、肥料を土の中にとどめます。この3つが同時に働くのが、バーミキュライト最大の特徴です。

要点を整理します。

  1. 加熱して膨らませた無数の小さな穴が、水・空気・養分を同時に調整する
  2. 粒が小さいほど水が残りやすく、大きいほど空気が多くなる
  3. 配合率が多いほど、水持ちと肥料をとどめておく力が上がる
  4. 粒の大きさ×配合率の組み合わせで土の状態が決まる
  5. 保水性が高いため、表面が乾いていても内部に水分が残りやすい
  6. 構造が崩れると性能が落ちる。年数ではなく状態で判断する

穴が保たれている → 水と空気と養分をそれぞれ抱えられる → 土のバランスが安定する。

→ これだから、構造が崩れた瞬間に効果が落ちます。

pHは方向性、実際の生育は水と空気で決まります。

そのpHも、製品によって7.0から9.5まで幅があります。国が袋に書かせている用途は「土壌の透水性の改善」で、保水材として登録されているわけでもありません。そして同じ配合でも、浅い鉢に入れれば空気は残りません。

明日からできることを、3つだけ挙げておきます。

  1. 迷ったら「中粒×20%前後」から始める。ただし浅い鉢を使うなら、同じ配合でも空気が残りません。通気の側に振ってください。
  2. 表面の乾きで水やりを決めない。保水性が高いので、表面が乾いていても内部に水が残っています。鉢を持ち上げて、重さで判断するほうが確かです。
  3. 替えどきは年数ではなく状態で見る。粒がつぶれて粉っぽくなっていたら、水・空気・養分を抱える穴が失われています。

参考文献

・農林水産省「土壌改良資材品質表示基準」(昭和59年10月1日 農林水産省告示第2002号) https://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/page/attach/pdf/260217_1-6.pdf

・農林水産省「政令指定土壌改良資材の概要」 https://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/hozen_type/h_dozyo/pdf/chi6.pdf

・農林水産省「地力増進法で定められた12の土壌改良資材」 https://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/hozen_type/h_dozyo/pdf/chi9.pdf

・岡山県「第6章 政令指定土壌改良資材の使い方」 https://www.pref.okayama.jp/uploaded/life/423596_2723158_misc.pdf

・University of Tennessee Extension「Growing Media for Greenhouse Production」(PB1618) https://eastern.tennessee.edu/wp-content/uploads/sites/62/2020/02/UT-PB1618-Growing-media-for-greenhouse-production.pdf

・University of Arkansas「Growing Media for Container Production in a Greenhouse or Nursery」(FSA-6097) https://www.uaex.uada.edu/publications/pdf/fsa-6097.pdf

・ベルミテック株式会社「バーミキュライトとは」 https://www.vermitech.jp/product/

・ベルミテック株式会社「農園芸用バーミキュライト」テクニカルデータ https://www.vermitech.jp/about/agriculture.php

・TDI Corp「バーミキュライトとは?」 https://tdi-corp.co.jp/pages/29/

・中皮腫・じん肺・アスベストセンター「バーミキュライトに関するQ&A」 https://asbestos-center.jp/asbestos/vermiculite20091102.pdf

・農林水産省「土壌改良資材バーミキュライトの安全性の確保について」 https://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/hozen_type/h_topics/h190329.html

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この記事を書いた人

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よた|YOTA PLANT BASE
植物の状態を「なぜそうなるか」で解説する園芸ブログを運営。

試行錯誤の中で再現性の低さに課題を感じ、感覚に頼らない「理屈で育てる園芸」を追求。
用土・水分・栄養の関係を軸に、構造とデータから再現性の高い栽培方法を検証しています。

農林水産省・研究機関の一次情報をもとに、初心者でも再現できる形で発信しています。

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