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赤玉土の使い方を調べると、配合例はすぐ見つかります。
しかし、「なぜその配合なのか」の説明はほとんどありません。
それをみて私は
「自分の地域でも同じなの?置く場所によっても違うのでは?」と感じました。
理解をせずに真似をすると、環境が変わったときに対応できなくなります。
今回の記事は
「赤玉土の仕組みを理解して、自分に合った環境づくりができるようにする」をテーマとしています。
・赤玉土の構造から理解したい方はこちら → 赤玉土なのに根腐れする理由
赤玉土の性能は「粒径・配合・環境」の3つで決まります。単体で万能に使うものではありません。
・粒径で水と空気の比率が変わる ・配合で性能を調整する ・環境で最適解が変わる
→ だから、同じ土でも結果が変わる。
この記事でわかること
- 乾きやすい場所では、水を保つ土にする
- 湿りやすい場所では、水が抜ける土にする
- 粒の大きさと配合で調整する
- 古くなった土と細かい粉を管理する
→ だから、設計を変えれば結果が変わる。
赤玉土のpH(酸度)

赤玉土は弱酸性です。pH5.7〜6.9の範囲に収まります。
この数値は多くの植物が養分を吸収しやすい範囲です。
ただし、アルカリ性を好む植物には調整が必要になります。
例として、クレマチス・オリーブ・ブロッコリーなどが該当します。
pHは固定値ではありません。
肥料の種類によって変化するため、傾向として把握します。
赤玉土の使い方は「3つの判断」で決まる

粒の大きさで、水と空気のバランスが変わります。
- 小粒 → 水を持ちやすい
- 中粒 → バランス型
- 大粒 → 水が抜けやすい
粒が細かいほど隙間が小さくなり、水が残りやすくなります。
その分、空気の通り道は減ります。
粒が粗いほど隙間が大きくなり、水が抜けやすくなります。
同時に、根への酸素供給も安定します。
この違いが、そのまま根の状態に影響します。
水を保ちたいか、乾きやすくしたいか。
それを基準に選びます。迷ったら中粒が無難です。
崩れにくい硬質赤玉土を確認する
赤玉土は単体では完成しません。他の用土と組み合わせてはじめて機能します。
赤玉土の役割は骨格、つまり柱です。家に例えるとわかりやすいです。
柱だけでは家にならない。壁や床と組み合わせてはじめて家になります。
赤玉土も同じで、粒と粒のあいだに隙間を作り、水と空気の通り道を確保する素材です。
この隙間が、根の呼吸を支えます。
不足する性質は他の用土で補います。
・保水を上げる → 腐葉土・ピートモス
・排水を上げる → 日向土・パーライト
何を足すかで、土全体の性質が変わります。
同じ配合でも、環境によって結果は変わります。
・室内 → 乾きにくい。水が長く残りやすく、過湿になりやすい。
→ 中粒を基本に、排水材を増やす。
・屋外 → 乾湿差が大きい。風と日光で、乾き方が一定しない。
→ バランス配合を基本にする。極端な保水・排水は避ける。
・雨ざらし → 過湿になりやすい。排水設計が甘いと水が滞留し続ける。
→ 粗い粒を増やす。鉢底の排水孔が詰まっていないか定期的に確認する。
・高温多湿(日本の夏)→ 最も崩れやすい条件。湿度が高く、土の中の酸素が不足しやすい。
→ 通気を優先した配合にする。
環境に合わせなければ、どんな配合も設計どおりには動きません。
育てている植物はどれに当てはまるか。それを見極めることが大切です。
配合例(目安)
配合比は固定ではありません。 環境・鉢サイズ・植物の性質によって変わります。
ここでは再現しやすい目安として示します。
基本配合
赤玉土6:腐葉土3:軽石1
排水と保水のバランスが取りやすい構成です。 迷ったときの基準になります。
観葉植物
赤玉土5:腐葉土3:バーミキュライト2
乾きすぎを防ぎながら、根の呼吸を確保します。 室内管理でも安定しやすい配合です。
多肉植物
赤玉土4:日向土4:腐葉土2
水を残さない設計です。 排水を優先し、過湿を防ぎます。
草花・花木
赤玉土5:腐葉土3:日向土2
成長と安定のバランスを取ります。 一般的な鉢植えに使いやすい構成です。
野菜・苗
赤玉土5:腐葉土3:バーミキュライト2
初期の根張りを安定させる配合です。 乾燥と過湿の両方を防ぎます。
ハーブ類(バジルなど葉物系)
赤玉土6:腐葉土4
水と栄養を保てる配合にします。
中性〜やや酸性でも育ちます。
※ラベンダー・ローズマリーなど地中海系は
排水型の配合が必要です。
失敗しない運用

- 使う前にふるう
微塵を取り除くことで、隙間が保たれます。
細かい粉が残ると、空気の通り道が詰まります。
ステンレス製のふるいを確認 - 押し固めない
土を押すと隙間が潰れます。
軽く整えるだけで十分です。根は自然に隙間へ伸びます。 - 古い土を使い続けない
赤玉土は時間とともに崩れます。
粒が壊れると隙間が減り、水と空気のバランスが崩れます。
目安は2〜3年です。劣化した土は、設計どおりの性能を維持できません。 - 水やりは乾きで判断する
頻度ではなく、土の状態で判断します。
乾いてから与えることで、空気が土に戻ります。
湿ったまま水を足すと、酸素が入りません。
この状態が続くと、根の働きが低下します。
【土の状態の確認方法】
・割り箸を土に刺す → 抜いたときに土が付いてこなければ乾いています。底まで確認できます。
・鉢を持ち上げる → 軽くなっていれば水が抜けているサインです。
・湿度計を使う → 数値で確認できるため、感覚に頼らずに判断できます。
→ 電池不要な土壌湿度計を確認する
※表面が乾いていても、底が湿っていることはよくあります。
表面だけで判断しないようにしましょう。
赤玉土が向く植物・向かない植物
【向く植物】
・ツツジ類(弱酸性を好む)
・鉢植えで管理する植物全般
・排水と通気を必要とする植物
根の周囲に空気が必要な植物と相性が良いです。
【向かない植物】
・ラベンダー・ローズマリーなどの乾燥地植物
水が残りやすい配合では根が弱りやすい。
もともと水を嫌う植物です。
・サボテンの一部(過湿に弱い品種)
排水設計が甘いと腐敗しやすい。
日向土・軽石を主体にした配合が必要です。
赤玉土3:日向土4:軽石3など、 無機質を主体にした配合が必要です。
・シダ類・水生植物
常に湿った環境を必要とします。
赤玉土の排水性とは合いません。
・アルカリ性を好む植物(クレマチス・オリーブ・ブロッコリーなど)
赤玉土は弱酸性です。
pH調整なしに使うと、生育が安定しないことがあります。
※環境や配合によっては育成可能な場合もあります。
まとめ
赤玉土は「水はけが良い土」ではありません。
水と空気のバランスを作る土です。
粒径・配合・環境の3つで性能が決まります。
同じ土で結果が変わるのは、この設計の差です。
設計を変えれば、結果は安定します。
→ これだから、こうなる。
参考文献
埼玉大学学術情報リポジトリ|異なる土壌間にみられる物理化学性の変動特性の差異
肥料によるpH変化のデータを収録。
https://sucra.repo.nii.ac.jp/record/19548/files/KY-AA12318206-7101-21.pdf
北海道大学 環境科学院|土壌(解説資料)
土壌粒径の分類、保水性・透水性の関係について。
https://hosho.ees.hokudai.ac.jp/tsuyu/top/dct/soil-j.html
広島大学技術センター 塩路恒生(2004)|学生向け鉢物栽培の基礎技術
鉢物用土資材の特性一覧および配合例を収録。
https://www.hiroshima-u.ac.jp/system/files/4194/report2004_19.pdf
中部大学 杉井俊夫ほか(2013)|団粒化した土の物性と舗装技術への適用
単粒構造と団粒構造における保水性・透水性・間隙径の差異を実験的に検証。
https://pfs.chubu.ac.jp/faculty/wp-content/uploads/sites/2/2024/07/sugii-toshio-papers-report-12.pdf
農林水産省|土壌・堆肥の基準と管理
https://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/hozen_type/h_sehi_kizyun/attach/pdf/tottori01-1.pdf
環境省|土と植物の関係(クールチョイス)
https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/green/making.html
札幌市公園緑化協会|すくすくみどり No.20
鉢植え用土における排水性・保水性のバランスと配合材料の役割について。
https://www.sapporo-park.or.jp/kikin/wp-content/uploads/pdf/sukusuku_20.pdf
農林水産技術会議事務局 岡山大学農学部|赤玉土を用いた数種マメ科植物の低リン耐性の比較
赤玉土のpH測定値(6.2)を収録。
https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010781387.pdf
高知工科大学|微細気泡含有液体の散布による植物培地中への窒素性物質の効率的送達
赤玉土のpH測定値(6.2)を収録。
https://kutarr.kochi-tech.ac.jp/record/150/files/JSSP_9_1_11.pdf
農林水産省|植物の選定
赤玉土の母材・性質について記述。
https://www.maff.go.jp/j/seisan/kaki/flower/attach/pdf/f_japanflower-47.pdf
農林水産省|土壌pHと肥料要素の溶解・利用度
pHと養分吸収の関係について。
https://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/hozen_type/h_sehi_kizyun/attach/pdf/index-10.pdf

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